出版書籍のご紹介です。『もうひとつの18世紀前半英国政治外交史』浦田早苗著
帯の「名誉革命は、本当に名誉ある革命か?」から始まる、英国史について論じた書籍です。
「ネーミアの研究対象はこの世紀の英国に関しては二つの異なる歴史の捉え方、すなわち史観が存在する。18世紀における消費社会の誕生を強調して、この世紀は開放的で変化に富む商業社会であったとされるのに対し、他方では英国の旧体制が1832年まで続いたとの前提下、18世紀は閉鎖的な地主・階級社会であったと主張されている。両者のどちらが正しいかということはここで論ずることではないが、この世紀の英国について全く異なるイメージが存在し、そうした様々な見方を通してこそ、真の18世紀英国像が浮かび上がってくるのではないか。(中略)
本書は、ジャコバイトが18世紀前半の英国史を解明する重要なキーワードとの認識において、これまで歴史の裏側に追いやられていたジャコバイトにスポットをあて、その時代の英国の歴史を検証しようとするものである。」
-はじめに より抜粋